1.児童向け学習漫画(いじめ防止・基本的生活習慣等)
学校は子どもたちの心身の安全を第一に考え、家庭や地域と連携しながら人間力や学力を育てる所です。その学校で未だにいじめ等人の心を傷つける行為が全国的になくなりません。とても悲しいことです。今から21年前の1996年、いじめによって自殺する子どもが全国的にたくさんいました。文部大臣が緊急アピールを出したほどです。そのようなとき英国で出版された「自分をまもる本(いじめ、もうがまんしない)」に出合いました。当時、英国でいじめがひどかったので、子どもたちを勇気づける本が出版されたのです。私は一読し、この内容を子どもたちにぜひ伝えたいと感じました。ところが翻訳本なので、小学生が読むには表記が少し難しいのです。低中学年の子どもたちも読めるようにするには漫画化することだと思いました。当時勤務していた下郷町立南小学校は、ドングリ林に囲まれたとてもなつかしい感じの木造校舎でした。そのような環境からドングリマンは誕生しました。私が初めて描いたこの漫画で子どもたちに一番伝えたかったことは、次のことです。
あれから20年以上経つのに、いじめはいっこうになくなりません。この漫画は初めて描いた、とても拙いものですが、子どもたちや教職員、保護者が読み合って話題にし、「いじめはひきょうな行為であり、人間として絶対に許されないことである」ということを共通理解するひとつの手段にしていただければうれしいです。ザベリオ小学校では、教師も子どももこの漫画を共通理解し、いじめのない誰もが安心して通える学校づくりに取り組んでいます。
※「自分をまもる本」の出版元である晶文社からは、漫画化使用許可を得ています。
また、学校教育で子どもたちに長年指導を継続しているにも関わらず、なかなか定着しないものに「あいさつ、安全、後始末」があります。そこで、少しでも子どもたちの心に響く教材をつくりたいと考え、14年前に2作目の学習漫画を描きました。その後、造形学習の基礎学力である形と色を学ぶワークシート漫画や「学び方入門」、「食育」等の漫画も描きました。これらの漫画を作画する時に心がけたことは、次のようなことです。
2.教師・保護者向け漫画(特別支援教育・学び方・立腰教育)
「あいづね」とは福島県教育庁会津教育事務所が編集し、福島県市町村教育委員会連絡協議会北会津支会・
耶麻支会・両沼支会が定期的に発行している情報誌です。
2.「正しい学び方」と「小テスト」で学力アップを!! (2015年)
3.立腰教育で「学ぶ構え」を大切にします (2016年)
今、各学校は学力向上、家庭学習の習慣化、道徳性・規範意識の向上、基本的生活習慣の定着、家庭の教育力向上などに懸命に取り組んでいます。学力向上で考えれば、各学校は授業における指導法を日々工夫しながら、家庭学習の習慣化も図っています。ただ、学力を身につけようとするのは1人の生身の人間という意識がやや弱いように感じます。生身の人間がじっと座って話を聞き、学ぶ構えが育っていなければ、いくら授業を工夫しても、宿題を出しても、徹底的に教え込んでも教育効果は薄いのです。各学校が組織的に立腰教育を実践し、少しの時間がまんしてきちんと座る力をつけさせることで、その子の人間力をアップさせることができます。(話をきちんときく力、やる気、集中力、根気強さ、学ぶ意欲、がまんする心など)。
立腰教育は子どもの人間力を日常的に簡単に育てることができるきわめて優れた教育方法です。腰骨をシャンと立てる練習を継続することで、今の学校が抱えているさまざまな課題に生きて働く効果が見られます。学力向上はもちろん、生徒指導上のさまざまな問題の未然防止にかなりの面で効果が期待できます。がまんする力が育つからです。幼保・小中高の具体的行動連携を視野に入れ、日々無理なく取り組むことができる立腰教育を、まずは各保育所・幼稚園・こども園・小学校・中学校で取り入れてみてはいかがでしょうか。
ザベリオ学園では幼児・小学生のうちに基本的な「聞く姿勢、学びの構え」を着実に育て、中学校・高等学校へつなぎたいと考えています。
※ すべての漫画は、自由にご利用ください。役に立てば幸いです。